長襦袢の作り方 裁断と印付け 【初めての和裁】

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長襦袢のサイズ 裁断 印付けを解説します

 

 こんにちは。国家検定一級和裁士の着物仕立て装々です。

先日Youtubeライブで袷長襦袢の作り方を解説しました。ライブのご参加ありがとうございました。

動画ではいまいちよく分からない部分もあると思いますので

この記事は長襦袢の印付けの解説の補足をまとめました。

 

長襦袢の作り方解説

長襦袢の材料

長襦袢用の反物 絹でも化繊でもOKです。

袷長襦袢と胴抜き長襦袢は同じ反物で大丈夫です。もちろん単衣にもなりますよ。

 
夏物の長襦袢は単衣用の反物ですね。胴抜きや袷にするには袖裏分の丈が足らないので気を付けましょう。
 
 
地衿

新モスや綿ブロードを使います。

新モスは当て布や浴衣や着物の三つ衿芯にもなるので和裁を楽しみたい方は一反あってもいいですね。

 
衿芯

長襦袢の半衿の中に衿芯を入れると思いますが、地衿の中にも芯を入れておくと着姿が綺麗です。

バチ衿用と広衿用がありますので注意してください。

 
衣紋抜き

衣紋抜きはお好みで。

材料解説はこちら

↓クリックすると材料解説から始まります

はじめてでもできる袷長襦袢の作り方【装々のお裁縫ライブ】国家検定一級和裁士がおしゃべりしながらライブでじっくり解説 ライブアーカイブ

まず着物の寸法

まずは長襦袢の寸法ですが、長襦袢は着物に合わせて作りますのでお手持ちの着物の寸法を測るかサイズ表から割り出します。

着物の寸法の測り方はこちらです↓
着物寸法の測り方解説 【初めての和裁】
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サイズ表はこちらです↓

 

 

 

着物寸法で必要な寸法

  1. 袖丈
  2. 袖巾
  3. 袖付け
  4. 身八ツ口
  5. 後幅
  6. 前幅
  7. 裄丈
  8. 肩巾
  9. 衽下がり
  10. 衿肩明き
  11. くりこし

こちらの寸法を元に長襦袢寸法を決めます。

長襦袢の寸法

着物の寸法から少し短くした寸法が長襦袢寸法です。

着物寸法と長襦袢寸法を間違えないように色ペンを変えてメモするのがおすすめです

  1. 袖丈   着物袖丈-5mm
  2. 袖巾   着物袖巾-5mm
  3. 袖付け  着物袖付け-5mm
  4. 身八ツ口 着物身八ツ口+5mm
  5. 後幅   同寸 
  6. 前幅   着物前幅+4cm
  7. 裄丈   着物裄丈-5mm 
  8. 肩巾   同寸
  9. 衽下がり 着物衽下がり-2cm
  10. 衿肩明き 着物衿肩明き-2mm
  11. くりこし 同寸

と以下の寸法が必要です。

長襦袢身丈 身長-32cm

褄下(衿下)  身長1/2 -3cm

裾返しについて

長襦袢の裾は裾返しと言って裏から表生地が少し太めに見えるように仕立ててあります。

  • 単衣着物は2.5cm 裁断寸法は5cm
  • 胴抜きと袷着物は13cm 裁断寸法は15cm

になります。

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長襦袢の裁断寸法

 

ここからは全部長襦袢寸法でいくよ

 単衣長襦袢、胴抜き長襦袢、袷長襦袢の表生地の裁断は同じです

  見頃 =身丈+くりこし2個+裾返し裁断寸法+3cm+内揚げ(10cm位) 「わ」で2枚  

       ※3cmは衿付けとゆるみなので共通です            

  袖 =(袖丈+縫い代5cm)×2  「わ」で2枚 

      ※袖丈+縫い代 「わ」で4枚でもOKです。

       ※単衣は 袖丈+縫い代 「わ」で2枚

  立衿 =身丈の1/2 「わ」で1枚

  衿先布 =バチ衿 19cm 「わ」で1枚 又は

      =広衿 38cm  「わ」で1枚

※袷長襦袢の裏地はさらに裏地を裁断します。

  裏地身頃  =身丈+10cm「わ」で2枚

 

着物やゆかたの裁断は台の上に蛇腹にたたんでおきます↓

↑装々さんは裁断用の大きな机があるのですが、みなさまは↓このようなヘラ台を広げて裁断と印付けをするのがおすすめ。

ヘラ台

 

長襦袢の印付け解説

 和裁は型紙を描きません。反物にそのまま印を付けていきます(その方が簡単だからです)

下記の印のつけ方を簡単にメモして、ご自分の寸法を書き込んでから印付けをすると

段取り良く印付け出来ると思います。

印付け寸法の計算

印付け寸法を先に計算しておきましょう

下揚げ位置 身丈+くりこし1個+3cm袖付け-身八ツ口-5.5cm

印付け立衿丈 身丈+くりこし2個+3cm-衽下がり

☆衿の流れ  =印付け立衿丈-褄下 

印付け

浴衣と同じように中表に重ねておいて印を付けます。

置き方が分からない方は動画をご覧ください↓

手作りゆかたの印付けを解説 型紙なしで普通の裁縫道具を使って印を付けます【 保存版】はじめてのゆかた作り

 

後ろ見頃の印はこちらです↓

 

  1. 最初にくりこし1個分つまみます。写真は3cmになっていますが長襦袢の繰り越し分ずらします。
  2. 背縫いは1cmか1.5cmで、裏地も同じ背縫い幅にします。
  3. 裾の後幅+3mm
  4. 布端から左に1.8cm(縫い代)、13.3cm(裾返し)←ここが裾
  5. 裾から75cmの合印 幅は裾と同じ

裾から下揚げ寸法 幅は(水色の矢印部分) 肩幅-2cm                           ※2cm以下の場合は後幅と同寸

  1. 合印から下揚げにつなぐ
  2. 左の肩巾は背縫いから 肩巾+5mm
  3. 袖付け、身八ツ口、5.5cmの合印 水色の矢印と同じ幅を上揚げ巾
  4. 繰り越しを書いて切る。↓こちらの寸法は背縫い+衿肩明き寸法(10cmの所)にします。8cm一緒で大丈夫です。

前見頃の印はこちらです↓

前見頃の脇は後ろ見頃の脇の印を写します。

おくみを付ける線を書きます。

豊満ボディーの方は75cmの合印の◎は裾と同寸でOKです。

立衿

  1. 立衿の布を中表に長細くなるように半分に折ります。
  2. 布端から15.3cm測って残った分を測り、1/2にします。
  3. ↑の1/2の寸法を布端下から上にとり、15.3cmとると残りの上の縫い代と下の縫い代が同寸になります
  4. 右下から7.5cm(裾の縫い代) 裾から75cmの合印 立衿丈をとります。
  5. 最後に「わ」を切って長細い立衿2枚にします

裏地の印付け

基本的には表と同じ手順で印付けをします。

胴接ぎ=肩山から身丈+くりこし1個+3cmー13.1cm と

胴接ぎから13.1cm下がった所が裾ですので注意してください

長襦袢裏地の前巾の印は脇縫い、中綴じ後に表地の印を写します。

衿と袖の印は動画で解説

↓衿の印付けから解説が始まります。そして続けて縫っていってます。

はじめてでもできる袷長襦袢の作り方【装々のお裁縫ライブ】国家検定一級和裁士がおしゃべりしながらライブでじっくり解説 ライブアーカイブ

 

おすすめ定規

 
↓尺とcmが測れる物差しです

 

チャコ

装々さんおすすめの柔らかくて後で残りにくいチャコはコチラです↓

ただ柔らかいので折れやすいので優しく使ってください。

へら ルレット

チャコの印をヘラやルレットで写します

電気コテ

 

袷と胴抜きの違いについて

 長襦袢の胴抜きは袷長襦袢の裏地がないだけなので、表地、立衿、お袖と衿も同じように印を付けます。

 縫い方は少し違っていて

身頃の揚げを浴衣のように縫って、くけ付けます。

立衿を先に縫い付けて脇縫いをします。動画内で解説していますので是非ご覧ください。

単衣長襦袢は

 身頃の印の裾返し13.3cmと1.8cmを両方2.5cmずつにします。

身頃の縫い方は胴抜きと同じです。今度単衣長襦袢の解説もしたいと思いますので

お楽しみにしていてください。

ということで 難しそうなところを補足解説してみました。

 とはいえ動画の方が分かりやすいと思うので

ぜひ動画をご覧ください。

はじめてでもできる袷長襦袢の作り方【装々のお裁縫ライブ】国家検定一級和裁士がおしゃべりしながらライブでじっくり解説 ライブアーカイブ

 

装々さんが使っている和裁道具はこちらです

 今回の動画で使っているヘラ台、平和チャコ、コテ以外にも便利な道具を紹介しています。

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もちろん呉服屋さんで着物の知識の勉強をしながら買うのもとっても大切ですけどね。

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

着物仕立て装々でした。バイバーイ。

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