こんにちは。着物仕立て装々です。
今年もとても暑い夏が終わったかと思えば、ある日急に冬の到来。
装々さんは中部圏に住んでいるのですが、実はここは南国説がありまして10月の中旬は昼は晩夏、夜は冬という 全くもって秋の気配などないままこのまま冬がやってきます。
ってことで相変わらず「最近仕立てたものシリーズ」をさぼっていたことに気が付きました。久しぶりに仕立ての仕事が一段落付いたので最近仕立てたものをブログにまとめます。
今回はゆかたシーズンが終わってから縫ったもの 単衣着物や袷着物をのものを紹介したいと思います。
装々さんのお仕事紹介します
ウソつき衿の作り方解説
まずはYouTube動画にしたウソつき衿の作り方で紹介したのがこちらです↓
動画内では紫の生地で衣紋抜きと腰ひもを同じ生地で作っています。
100均の手拭いを半衿にして作ったのがこちら↓
何かと便利なウソつき衿の作り方はブログと動画で解説しています。
同じく100均のレースで半衿の上にレースを重ねて夏物半衿のレパートリーを増やす作戦を紹介しました。
秋冬はワイン色や黒などの濃い色のレースを重ねるのもいいですね。
名古屋帯の作り方解説
名古屋帯の作り方もYouTubeで解説しました。
動画内では帯芯をきちんと入れる方法を解説しています。ちょっと本格派の帯を作ってみたい方はぜひご覧ください。
名古屋帯の作り方はこちら
装々さんが大好きな散財のメッカ名古屋市の大塚屋車道店で一目ぼれした縦じまに花柄の生地とウサギ柄の生地を衝動買い。
装々さんは縦じま花柄大好きなんですよね!
装々さん大好き大塚屋さんはネットショップもあります
右側のパッチワークで作った名古屋帯も簡単に解説しています。
お太鼓の写真を撮るために前で結んだパッチワークの帯です。
こんな感じで汚れのある帯をもう一度使えるようにするなんていかがでしょうか?
左が名古屋帯で 右が半幅帯です。
半幅帯の作り方はこちら
振袖セット その1
皆さま大好物の黒の振袖です。
黒の振袖は昔の花嫁衣裳を彷彿させるので格が高く見えるので素敵ですね。
今回の振袖は柄が最近流行の可愛い系の感じですね。
こちらの長襦袢は豊満ボディー用に衽仕立てになっています。
ちょっとわかりにくいですが衽裏は胴裏を使います。
長襦袢の衽部分のいつも縦に半分になっている生地を表に使って着物のように妻下をくけ閉じてあります。
振袖セット その2
こちらは10月になってから仕立てた出来立てほやほやの振袖です。
先程紹介した長襦袢と同じ生地ですが、衽部分が立ち衿仕立てになっています。
一般的な長襦袢の形ですね。
振袖がグレー&ブルー系なので半衿の刺繍が水色なのが可愛いです。
本当に最近の半衿はとても可愛いのでこんなのを見るとつい衝動買いしたくなっちゃいますね。
振袖はこんな感じです↓
とってもcoolな振袖ですね。
紬着物の身丈だし 裄だし
こちらの着物はもう最大限に大きくした着物です。
写真をよくご覧ください。かけ衿の下のあたりの前見頃に共布が差し込んであります。
↓身八ツ口下の所で接ぐと着た時に帯の中に隠れます。
この共布はかけ衿を外して切って使いますので、地衿にタックを取って「エアかけ衿」にしてあります。
羽織の身丈だし 裄だし
↑以前の羽織はヒップ下くらいの丈が主流でしたが最近は長い丈が流行なので丈直しをしました。
衿の先に縫いこまれた縫い代分を計って衿先の縫い代分ぎりぎりまで長くします。
写真では分かりにくいですが、柄の部分だけが紗袷になっている珍しい生地なんです。
単衣着物 その1
画面いっぱいのkissマークに見えるこの反物はなんと絞りなんですよ。
とってもキュートですよね。
こちらは生地が寸法ギリギリだったので揚げが取れなくて切り繰り越しなので
脇の縫い代は二度縫いして割って前と後ろ身頃にそれぞれくけ付けています。
出来上がると 「いうほどkissマークか?」って感じなのも上品で遊び心があっていいですね。
帯のリメイクバッグ その1
お客様のお義母さまのご遺品でバッグを作りました。
こちらの帯と黒の帯を足して作ってくださいとのことでしたので、ストックの黒の帯を足して作りました。よく見ると黒の帯は二種類使ってあるんですよ。
こちらのバッグはなんと三姉妹でお揃いで作ったんです。
お客様のお考えになる事がもう神なんよね。なんて素敵なんでしょう!
帯のリメイクバッグ その2
こちらも同じお客様のご注文です。
シルバー&オレンジの帯に抹茶色を差し込んでほしいとのご注文でしたので
装々さん大好き大塚屋さんで買ってきた抹茶色の生地を足して使いました。ということで冒頭の帯の生地を衝動買いするに至ったわけですね。
短い名古屋帯だったので生地が足りなくて装々さん手持ちの生地を裏面に使いました↓
あくまでもサブ布なので出過ぎた生地にならないようにしてみました。
ご遺品のリメイクで出来あがりました「優しい世界」のご紹介でした。
訪問着
こちらの訪問時は多分舞台衣装です(笑)
ということで写真は袖以外公開していなかったのですが、先日ライブが終わったようですので初公開!
なんと!
般若の訪問着なのです!
後も般若!
先日泉鏡花のひとり語りライブをなさっていらしたので写真の公開を差し控えていました。
これぞ、泉鏡花って感じですね。
単衣着物 その2
夏の時期が長いので全然単衣着物なんか暑くて着れるかい<(`^´)>って感じなのですが
夏の終わりにゆっくり仕立てられるのはありがたいです。(仕事部屋はアイロンとコテでサウナなので)
蝶々が涼しげなこちらの単衣着物は柄合わせに嵌ってしまい、半日かかってもできなかったという思い出の一枚です。
浴衣の柄合わせと同じようにポイント柄が指定場所に来るように裁ち合せするのですが、いい所に柄が来ない( ノД`)シクシク…
装々さんがいつも言っています通り、浴衣のようなポイント柄は実は結構高度なテクニックがいるのです。
というわけで落ち着いて次の日に裁断して仕立てましたのがこちら↓
残布なしでギリギリ教科書通りの柄合わせに出来上がりました。
単衣着物 その3
一枚目に時間が掛かったのですがこちらは余裕のよっちゃんです。しかも縫いやすかった。
お袖もサクサク出来上がり
完成で~す。
こちらも教科書通りの柄合わせですね。
単衣着物 その4
地模様のある生地はぶっちゃけ印が見えません。
ってことでチャコで合印を取りながら縫ったのがこちら↓
帯で遊べるので地柄の着物は重宝しますね。
大島紬
ハイ、皆さまご注目!こちらが最高級品の大島紬です。
ン十万からするような反物ですね。大島特有のシャカシャカしなくて高級品はとてもしなやかなんですよ。
とても珍しい色ですね。
紬系は地の目で裁断してからこのぐにゃぐにゃの布を
アイロンでまっすぐにします。
装々さんは耳を一度伸ばしてからさらに耳を縮めるという技を使いますので耳に切り込みは入れません。
いい色ですね~。 印を付けて↑
表と裏を縫います↓
完成で~す。
ってフッカフカなのでこの後、丸一日押しをして納品です。
大島は糸が頑固なので押しは必須。綺麗に落ち着くように呪い…イヤ願いを込めて押しをしまくります。
袷小紋
波の柄が美しい小紋ですね。
表を縫い上げただけで若干興奮を覚えます(和裁ヲタク)
波の向きはお客様のご指示に合わせました。小紋は向きを変えると全然違う感じに出来あがるので面白いですね。
八掛の濃い紺もいいですね。
三味線袋 着物のリメイク
YouTube動画で三味線の袋の作り方をUPしてるので、時々仕立てのご依頼をいただきます。
こちらは小紋着物を解いて作りました。
口布は共布にしてみました。
何とも上品な三味線袋です。
羽織の仕立て直し
羽織の寸法直しのお仕事。
裄丈を出そうと思ったら羽裏の幅が足りないのでお客様と打ち合わせ↓
↑このイラストを縫うとこうなります↓
羽裏の幅をさらに狭く切り取って肩の方につぎ足します。
これで脱いだ時に肩の継ぎ目が目立たないようにします。
袖口は袖口布が付いているので下の白い部分は気にならないと思います。装々さんマジ天才か?
表から見るとこんな感じです。糸が悪くなっていたのでせっかくなので全部解いて仕立てなおしました。これでアンティークが息を吹き返しました。
裄直し
袖を取って裄直しをした着物です。
何やら上級な着物の香りがしますね(*´ω`*)
単衣長襦袢
みんな大好き鳥獣戯画柄の反物です。🤤が出ますねwうっかり自分用に買いそうになった一枚です。
最近は暑いので単衣でスッキリ軽く仕立てました。残布で何か作れるのもいいですね。
半衿も超ゴージャスです。
さあ、鳥獣戯画を十分ご堪能下さい。
って、ピンボケすごいんじゃ(´;ω;`)ウッ…
男長襦袢→女長襦袢 その1
男物の長襦袢を解いて女物に仕立て直し。
袖に振りを作り、バチ衿にします。
男長襦袢→女長襦袢 その2
こちらも同じ様に女物に仕立て直しました。
こちらは筒袖ですね。
なぜか長襦袢は男物の方が柄が豊富という不思議。
男長襦袢で女物の仕立てられますのでご参考になれば幸いです。
単衣着物 その5
ベルベットのような肌触りのソアナチュアという反物です。
まずはグリーンの方です。
何とも言えない地柄模様のようで素敵ですね。
とてもふんわりした感じの着物が仕立てあがりました。
こちらもうっかり自分用に買いそうになった一枚です。
こちらの反物はコテやアイロンでテカりが出やすい生地だったので和裁の練習用には向きません。
細心の注意を払って仕立てました。
お仕立ての練習で仕立ててみたい方は白い方の反物がいいと思います↓
単衣着物 その6
同じくソアナチュアですが、広い方はアタリもテカリも分からないです。
ただ生地としてはものすごく縫いやすいわけではないので、和裁を習ってちょっと慣れたらチャレンジしてみるといいのではないかな?と思います。
こういう洋風の柄も素敵ですね。
単衣着物 その7
単衣着物多いなあ。ってことで今度はうって変わってシックな単衣着物です。
縦じま大好き装々さんのお気に入りの一枚。
ただこちらの反物は細い縞の領分が凄く狭くて、広い縞の方が多く出る感じだったので
なるべく白い柄を出したかったので衿付けを生地の耳の方で縫う事にしました。
好みによって違うのですが、衽と衿は半分に切る時に白い方を衿に使うことが多いです。
顔色がきれいに見えるからですね。
あくまでも一般的にですので、衽を白で衿が黒ということもあります。
ちょっとしたことで全然違った印象になるのが和裁の楽しい所ですね(和裁ヲタク)
大島紬 男物
はい、こちらも超高額な大島紬の反物です。
柄が細かくて美しいですね。
男物なので袖は「振り」ではなくて「人形」という風に仕立てます。短い振りが縫い閉じてある感じですね。
袖が詰まっていると男物って感じがします↓
白くて見えにくいですが、衿先布です。衿裏は付いていません。
なぜかというと男物は棒衿と言ってまっすぐ幅の衿だからですね。
↓こちらが棒衿です
めちゃんこ上手に縫えたので自慢してみるために写真に収めましたw
完成で~す。
男物の反物はあまり種類が出回っていませんが女物より使う生地が少ないので、こんな風にシックな女物を男物にするのもいいですね。
辻が花 訪問着
最後は辻が花訪問後です。
辻が花はかわいらしいお花が特徴ですがグレーなのでシックにまとまっていますね。
八掛白なの流行ってるんですかね?
裏地の色糸変えなくていいので実は白八掛大好物です。汚さないように気を使いますが…。
あと、白八掛は裏表分からなくなるのでちゃんと目印を付けてから仕立てます。
出来上がって八掛一枚だけ裏返しなんて、学生時代のいい思い出にして悲劇( ´艸`)
ちょっと大人な美しい辻が花訪問着です。
肩の柄は辻が花ではないとても美しい柄が描かれています。美しいですね。
こちらの訪問着は桂由美さまのデザインの着物です。
そりゃ、美しいわよね。
後記
もう一か月以上風邪気味な 風邪ひき名人装々さんが仕立てたものを紹介してみました。
11月にパーティーがあるので新しく自分用の長襦袢を仕立てる予定です。
ってことで散財したのがこちら↓
黄色と若草色のぼかしに一目ぼれ。
せっかくなので長襦袢の仕立て方をライブで解説しようと思っていますのでお楽しみに!
あ、そうだ。ツイッターで春夏秋冬の着物写真貼るのがあったのでここにも載せておこう。こちらが着物仕立て装々さんです。
毎晩超絶冷え込みますので風邪を引かないようにご自愛くださいませ(おまゆう)
最後まで読んでくださってありがとうございました。着物仕立て装々でした。バイバーイ。
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コメント
大塚屋…散財のメッカ….笑
私は無謀にも和装コートでも作ってみようかと、1m3000円近い布を衝動買いしてきました….
これ絶対帯だよね?な布、いっぱい売ってるんですよね…困るわ。
色々参考にさせてもらってます。
いつか、大塚屋でばったり出会う事を期待してます!!
ちびさま
大塚屋さんとっても楽しいですよね!
いつ行っても仕事用の布よりも自分の気に入った布をいっぱい買ってしまいます。
そして仕事部屋には袋に入ったままの布がたくさん(笑)
いつお会いしても恥ずかしくないように鼻息荒く反物をたくさん抱えて興奮しながら買い物するのを改めなくては😅