着物仕立て装々です。
昨日お庭にサツマイモを植えました。今年もそろそろ雑草との戦いが始まりそうです。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
先日ライブ配信をした単衣着物が完成しました。
単衣着物や浴衣などお尻の背縫いがすぐに悪くなって破れてしまうのでお尻に当て布「居敷当て」を付けました。
単衣着物の裄出しと必須の居敷当て
ライブではこちらの着物は裄丈を最大に大きくして、居敷当て(お尻の力布)を付けました。
裄は袖幅を縫い代1センチ取って一杯いっぱいに
肩幅も同じく最大に大きくしました。
脇縫いの身八つ口から肩山との斜めが急になり過ぎるので、腰の辺りから脇縫いを斜めに縫い直しておきます。
赤い線だと斜めが急すぎるのが分かりますか?青い線のように下から流します。
もっとわかりやすいのはこちら↓肩から2尺の所の脇縫いとつないで流します。
身八つ口の脇幅と肩幅は2,5cm以内で流し、それ以上急なときはヒップから肩まで自然な斜めで流します。
この袖付、身八つ口の斜めが急すぎると綺麗に縫い代をくけ付けることができません。
脇の縫い代もしっかりと伸ばしておくことが大切です。
今回、居敷当ては腰下の大きい布をつけました。
ライブでも解説しましたが、夏物の薄い生地は着た時に居敷当が透けて見えます。
お尻に当て布が付いてます!!というのはあまり上品ではないので、装々さんは大きい居敷当てが好きです。
浴衣は透けないので小さい居敷当をつけます。くけ目が大きくならない様に気を付けます。
↑こちらは揚げから下全部に居敷当てを付けました。
大きい居敷き当ては
着物の裏地を 100cm×反物幅(およそ35cm)2枚に裁断します。
長い方の100cmの辺に背縫いを作り、裾をくけて中綴じで付けます。
↓市販の居敷当てはダブル幅なので、背縫いを付けずに着物の背縫いに忍び付けをします。
生地が100cmほどですので裾から合わせて付けます↓
どちらもきちんとアイロンで地直しをして生地を縮めておくといいですよ。
揚げから付けるか腰から付けるかは、好みでいいと思います。
居敷当ての脇は着物の脇縫いのところに
忍び付けをして脇の縫い代を一緒にくけ付けます。
裾の線が合うようにくけ付けます。
↓これは透ける着物の裾です。左側は無理やり居敷当ての裾をめくりあげて
ずらしてみました。
こんな感じで裾がずれていると美しくありません。
透けない着物はピッタリ揃えないにしても、最悪裾下から居敷当てが見えないように付けます。
つり合いがいいか、腰のところの針うちが終わったら縫う前にハンガーなどにかけて確認するといいですよ。
先にくけると悲しいじゃん?
というわけで、上手に付けると
表から見ても居敷当てが付いていることが全く分かりません。
小さい居敷当ては50〜60cmの反物幅で裁断をします。
縦に半分に折っておき、裾を三つ折くけしてから背縫いに忍び付けして
周りをくけ付けます。
後ほど浴衣の動画で解説しようと思います。
単衣のものは居敷当てがないとすぐにお尻のところの背縫いが悪くなってしまいます。
縫い糸が悪くなるだけならまだしも、生地が引っ張られてダメージを受けてしまうので、是非付けておいて下さいね。
着物も長襦袢も小さい居敷当てでいいので付いていた方が良いですよ。
呉服屋さんもちゃんとお金儲けじゃなくて、着物が長持ちするように付けることを説明するといいのですけどね。
まあ、居敷当ては頑張ったら自分でつけられるので挑戦してみて下さい。
ということで出来上がった着物はこちらです。
半幅帯を合わせてみました。
後ろはなんちゃってお太鼓崩し風。
無理やり折りたたんで帯揚げと帯締めで止めてあります。ちょっとだけ姉さん風。
こちらは昭和初期の古い名古屋帯を合わせました。この帯は元々丸帯だったぽい。
結構重たい昔よくある感じの帯です。
後ろはお太鼓結びです。
若い頃はお太鼓ってランドセルしょってるみたいで嫌いだったのですが
年を重ねますとお太鼓の素敵さが じわじわ きます。
帯の柄や素材を最大限に生かすのがお太鼓だったんですね。
皆様にお詫び
5/8に開催しましたYoutube ライブの動画、誤って削除してしまいました。
たくさんの皆様にチャット、コメントいただきましたのに
本当に申し訳ございません。
単衣着物の付け方に関しましては、後日改めまして動画で紹介ました。
今後はライブで皆様とお話ししながら縫い方を解説する機会を増やしていこうと思っていますので
今後とも応援してくださいますと嬉しいです。
↓こちらは昨日知り合いに頂いた着物や羽織、コートと帯です。
右側のは端切れ。可愛い。
息子さんしかいらっしゃらないので、受け継ぐ方がいなくて
ご自身も病気をされて着物を着なくなったそうですので
ありがたくいただきました。
とても小さい方なので、リメイクして着られるようにしたいと思います。
とりあえずこの二枚の端切れは帯にしようと思います。絶対可愛い!!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
着物仕立て装々でした。
オーダーお問い合わせフォーム開設のお知らせ
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大変勇気のある方が、電話をかけて下さったり、メールをくださるのですが
よりコンタクトを取りやすくするためにブログ内に問い合わせフォームを
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呉服屋さんを通すよりは仕立て代の節約になるかと思います。
もちろん呉服屋さんで着物の知識の勉強をしながら買うのもとっても大切ですけどね。
いい呉服屋さんに出会えていない方、ネットで買った着物、サイズの合わなくなった着物の直しなど
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